2020/09/17 日空衛/CCUS追加開発費拠出を了承/長谷川勉会長「今回限りの対応」

【建設工業新聞  9月 17日 1面記事掲載】

日本空調衛生工事業協会(日空衛、長谷川勉会長)は東京都内で15日に理事会を開き、建設キャリアアップシステム(CCUS)の追加開発費を拠出する方針を決めた。国土交通省要請を受け費用負担を決めたのは、日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)に続いて2団体目。長谷川会長は「初めてのシステムで想定していないことも出ている。追加拠出や料金改定は今回限りの対応」とくぎを刺した。

官民でつくるCCUS運営協議会の総会が8日に開かれ▽料金改定案▽料金改定後の利用促進に関する申し合わせ▽意思決定の見直し▽2020年度の追加開発-の4事項を決議した。国交省とCCUS運営主体の建設業振興基金(振興基金、佐々木基理事長)は、業界団体に追加開発費16億円の拠出を要請。各団体に対して、システム開発で当初負担した額の1・6倍の支出を求めている。

日空衛は同日の理事会でCCUSの料金改定と、システムの追加開発費の負担について審議。会員企業から値上げや追加負担に対する不満や、加入のブレーキになることを懸念する声も多いが、CCUSを持続可能なシステムにするため「仕方なく容認した」(長谷川会長)。

日空衛では登録技能者数・登録事業者数の目標値を公表していないが、長谷川会長は「会員企業に登録を促していく」と述べ、CCUSの利用促進に取り組む考えを示した。

システムの追加開発費の負担を巡っては、日建連が支援要請のあった8億円を全額拠出する方針を決め、8月28日に赤羽一嘉国交相へ報告した。その際、条件として団体ごとに登録やカードタッチなどで具体的な数値目標の設定が必要とし、国交省に指導を求めた。

全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は前回の1・6倍となる4800万円の負担が求められている。47都道府県建設業協会へ個別に割り当てる方向で意見集約を行っており、18日の理事会で最終審議し、機関決定する予定だ。

システム開発で当初業界が拠出したのは10億5000万円。▽日建連▽全建▽全国中小建設業協会(全中建、土志田領司会長)▽建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)▽日空衛▽日本電設工業協会(電設協、後藤清会長)▽住宅生産団体連合会(住団連、阿部俊則会長)▽全建総連(吉田三男中央執行委員長)▽保証会社▽振興基金-の10者で負担した。

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