2021/03/12 全建/20年の会員企業倒産、15件減の40件/直近10年で2番目の低水準

【建設工業新聞  3月 12日 1面記事掲載】

全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)が実施した会員企業の倒産状況調査によると、2020年の倒産数は40件で、前年より15件減少した。直近10年では18年(41件)に次ぐ低水準となった。コロナ禍で受注環境が悪化し企業経営へのダメージが危惧される中、金融機関は実質無利子・無担保の新型コロナ対応融資を実施。持続化給付金など国を挙げた支援策が企業の資金繰りを支え、倒産抑制につながったと見られる。

地域別の内訳は北海道・東北8件(前年は3件)、関東・甲信越7件(12件)、東海4件(9件)、北陸8件(4件)、近畿1件(2件)、中国3件(12件)、四国2件(2件)、九州7件(11件)だった。北海道・東北と北陸は前年より増加、四国が同じ、その他の地域は減少した。

資本金別では、会員企業の多くを占める1000万円以上5000万円未満のクラスの倒産が最多の35件(全体に占める割合87・5%)。業種別では土木が31件(77・5%)で最も多い。建築は6件(15・0%)、土木・建築は1件(2・5%)だった。

都道府県の格付けランク別ではAランクが12件(30・0%)と最多。Bランク11件(27・5%)、Cランク7件(17・5%)、Dランク4件(10・0%)と続く。Eランクはなかった。

倒産原因は「受注減少」が19件(47・5%)で最も多い。倒産形態別に見ると、内整理が20件(50・0%)、破産が15件(37・5%)で上位を占めた。

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